ひとりごとブログ

男性不妊による不妊治療中です

お久しぶりです


かなり日を開けた更新となってしまいました。


7月末に旦那がTESEを受けてから、なかなか書けずじまいでした。
文章としてブログにまとめるエネルギーが残っていなかったので・・・

結果から言うと、良くありませんでした。
この先、旦那との子どもを授かることはないようです。

覚悟していたとは言え、やはりショックで。

でも、この数ヶ月モヤモヤしていた気持ちからは抜け出せた・・・もう何の結果を待つことも期待することも無くなった。そう考えればスッキリ出来ました。
夫婦として、また、一歩、前に進めた。


TESE当日、旦那の少し緊張した面持ちは忘れません。そりゃそうだよね。
玉を切るって言われても私はふーんとしか思わないけど(薄情?)、男性からすれば考えただけで鳥肌モンらしいですから。

病院に着いて不織布みたいな患者着?に着替え、ベッドで休む旦那の側で待っている時は少し不思議な気分。なにか事故したわけでも大きな病気をしたわけでもないのに、点滴に繋がれた旦那を見守っている。少なくともあと少しで私至上人生最大の分かれ道が待ち受けている・・・
そんな考えが行ったり来たり。

看護師さんに旦那が呼ばれ、
『行ってきます』という、緊張まじりの、でもその中に自分を奮い立たせてるような旦那の声、
『行ってらっしゃい』と、いつも家で見送るように、でも、精一杯、応援の気持ちを込めて旦那を送り出しました。


さっきまで旦那が点滴に繋がれていたベッドの個室でひとり待つ時間はなんとも言えない時間でした。朝早かったから眠たくなるかもな〜〜と思いつつ目は冴えきっていて、本でも読もうかな、ケータイゲームでもして待っとこうかなとも思いましたが、旦那のこと、これからの将来を考えるとこと以外をすると、なんだかいけない気がしてしまって。気付いたら1時間半ほど只々ぼーっとしていました。

そしてノック音。
まず初めに飛び込んできた旦那の顔は、見たことないくらい疲れて引きつっていました。
その顔を見て、『ああ、ダメだったか』
と、なんとなく感じました。

後に続いて部屋に入ってきた先生もなんだか、どよーんってしてるし・・・笑
こんな『どよーん』ってフレーズが似合う瞬間後にも先にもないなってぐらい二人ともどよーんとしてました。

先生にまず
『あまり状態は良くないですね〜・・・』
と言われ
『生まれつきの可能性が高いです』
と言われ
精子は見つかりませんでした』
と言われる、言われる、いつでもこい!
と思っていたら
『一週間後に結果が出るのでまた来てください』
と言われ、
今日結果わかるんちゃうんかーーーい!

と心の中で突っ込んでしまいました。
ここは私の勉強不足だったのですが、その日に結果がわかるわけでも無かったんですね。T^T
精子がいた場合は当日にわかるのでしょうが、そうで無かった場合は、少しでもいい状態の細胞を第三の医療機関に送り、診断してもらうということでした。

そこから急に来た旦那の悶絶タイム・・・
麻酔が切れてきて徐々にお腹が痛くなって来たようで、ずっとベッドの中をモゾモゾしながら唸っていました。途中ナースコールでお薬持ってきてもらったり。結局11時に手術開始だったにもかかわらず、病院を出たのは15時ぐらいだったと思います。
こんな長居をしてしまって病院には申し訳なかったですが、男としてとても勇敢な手術をしてくれた旦那には感謝せざるを得ませんでした。

最後、支払いの時にカードが使えないというハプニングが発生し(後々調べたら、一ヶ月の支払い上限を最小限に設定していたためにそれを超えたので使え無かったみたいですT^T)、悶絶する旦那を置いて私一人下界(日曜のしかも夏休みシーズンだったから楽しそうなカップルや若者や家族連れの人混みを掻き分けるのは心身ともに辛かった)に降り、現金数十万を小脇に抱えて舞い戻るというなんとも情けない事になり。
そして更に病院を出た後、気分転換にタバコを吸った旦那のに襲いかかった更なる悶絶タイム・・・なんで吸ったんだろ・・・
腹痛と吐き気でまあまあええトコのそば屋で横になるというお恥ずかしいハプニングも発生したり。

※TESE当日の喫煙は控えることをお勧めします!

帰りの電車は私がオバちゃん並みのスピードでボックス席を死守し、ゆっくりと座って帰りました。その日はもう、ただただゆっくりと休んで寝るだけでした。

ですが、次の日、旦那は無理して働いて、高熱を出してしまい、慌てて夜間緊急連絡先に電話して対応して下さいましたが、次の日熱が出下がったので結局病気をは行きませんでした。発熱はよくあることみたいです。私としては下がっても念のため病院行って欲しかったんですがT^T

術後数日は、少し街を歩き回っただけでちょっと休憩したいと言ったり、免疫が落ちていたみたいで疲れやすくなっていたようです。歩くとズボンに玉が擦れて痛いからと言って、急きょサルエルパンツを購入し、急にオシャレな人になっていました・・・笑

そんなこんなであっという間に1週間が過ぎ、結果を聞きに病院へ。
まず抜糸をしてもらって、そこから検査結果を聞きましたが、先に書いた通り、精子は見つから無かったとの事でした。

診察室では落ち着いて先生のお話を聞けましたが、待合室に戻ると、一筋、また一筋と涙が溢れてきて、ただただ、静かに涙を流さずにはいられませんでした。

別に命を失ったわけではない、でも、夢を失うってこんなにも辛い事なのかと。当たり前だった夢。それを失った喪失感。何にも代え難い辛さがあります。

でも、お互い立場は違えど、同じ悩みを夫婦で共有できている事に感謝しなければいけないのかなぁと思ったり。私たち夫婦に立ちはだかる壁は高くて厚い。それを二人で超えられる日は来るのかな。


誰の立場も考えず、ただ私の思いを語るなら、
“子どもがほしい“  “産みたい“
ただそれだけです。
それは揺るぎない想い。

でも、あんなに苦しく痛い思いをして手術をしてくれた旦那の事を想うと、今はAIDに進む勇気はありません。もし進んだとしても提供してくれた人のその後の人生を想うと踏み切れない。親族?他人?そんな事を考える余裕もなくて。

いつか、自分との血の繋がりを求めてしまったら、産みたい気持ちを抑えられなくなってしまったら・・・そう思うと養子にも進む勇気はありません。

いっそ二人だけの人生を歩む方が潔いのかな、とも思ったりして・・・

でもやっぱり、子どもが欲しい。産みたい。



どこかでAIDまたは養子について説明会とかあれば行ってみたいな。



TESEの結果がわかって、私たち夫婦はある意味スッキリしました。無精子症の話、これからの人生の話一旦休憩しています。こんなのいつ振りだったろう。今日ブログを書きながら、久しぶりに色々と考えています。

ただまた一ヶ月後に、旦那のホルモン検査の為、病院に行くので、その時までにはだいたいの方針は決めておきたいなと思っています。
また、夫婦で話し合わなきゃな。
嫌だなぁ、怖いなぁ。

それでも前向くしかないです。
未来の私が応援してくれてる気がします。